百貨店内 化粧品ブランド什器工事(製作・施工)
皆様いかがお過ごしでしょうか。梅雨が明け本格的な夏に入り
「熱中症警戒アラート」というワードを毎日ニュースなどで耳にする様になりました。

製作や施工の現場環境というのはオフィスワークのように夏は涼しく冬は暖かく、いつでも快適というわけにはいかず、 時には厳しい環境下での作業もあるので体調管理には十分気を配らないとなりません。
数年前はまだ珍しかったファン付きの作業着ですが今では作業者さんの定番として皆さん着ておられますね。空調服も年々進化しているみたいです。
こんなやつ! とても涼しそうですよね!画像引用元:ワークマン→
本題に入りまして、今回はデパコス。
すなわちデパートコスメブランドさんの店舗向け什器の製作・施工をさせていただ記事となります。
化粧品店舗向けの什器を手掛けるポイント
化粧品店舗向けの什器って、ブランドさんにより特色は異なるかとは思いますがデザイン・素材・仕上げに凝っていて、照明やヒカリモノも多く華やかです☆
素材を多く使うという事は異素材の納まりや配慮すべき点が多い分、製作・仕上げの難易度も上がりますので製作管理の方も注力して取り掛かるべき事案でございます。
特に今回は初めてお受けするブランドさんなのでまずはそのブランドさんの什器のコンセプト的な事やクオリティを事前に把握させていただく事って意外と大事な事となります。
勿論、図面があれば製作する事は出来ますが、実物を肌で感じる事により完成イメージをより強く念頭に置いて仕上げる事が出来るからです。
弊社ではそういった時に、一般のお客様として店舗に出向いて既存のお店の什器を見に行くという事はたまに行っております。
一般のお客様として見るだけになるので写真を撮ったりとか、ずっとジロジロみるといった不信な動きは当然出来ないのですが(笑)それだけでも実物を見ておくのと見ないのとでは製作管理をする上で大きな差だと考えます。
本件につきましては、元請けさんのご厚意でそのブランドさんの定番什器が展示されているショールームをご一緒に見学させていただける事になりまして現物とそのクオリティを事前に拝見させていただき、お写真も撮らせていただけたのでかなりのアドバンテージとなりました。その上で今回製作させていただく什器の特徴として感じました点は下記のとおりです。
今回の什器の特徴として感じたことは?
@什器に意匠としてミラーやガラスを多用されている。
ミラーは顔や姿を映すというのが主目的なアイテムでございますが、その目的だけではなく意匠の一部としてミラーを多く組み込まれている点が特徴的に感じました。そのミラーにも巾面取りやエッジング加工、シルク印刷等の繊細な加工を加えている点が手が込んでいるという印象を与えるスペックかと
思います。
A面材(サンメント)を多く使用して、
什器のフォルムを曲線的で柔らかい印象にされている。
全体的にお姫様のお部屋という感じのメルヘンチックなフォルムです。
曲線や異形の箇所が多くなるので製作的には機械加工がマストな部分が多くなる
事や、異形な箇所に異素材の取り合いが生じますと、そこの納まり具合が什器の
クオリティを左右してまうので製作的にはキモとなるポイントです。
他にも諸々な特徴があられたのですが、製作的観点で感じた点は
上記2点でございました。

定番の置き式什器以外にも今回の現場ではL形の壁に面しているコーナーの為現場で造作壁を施工するという工事もございました。
造作壁というのは「壁」とみなされるのか「什器」とみなされるのかがその現場の内監のご判断により異なるのですが「壁」とみなされる場合は消防法に基づき不燃仕様で製作しなければならない決まりがございます。本件のケースは「壁」扱いというご判断なのでスチールパイプで骨組み→不燃ボード貼り→不燃クロス貼りで仕上げます。
ちなみに、「什器」扱いというご判断の場合ですと木工でBOX型で製作するという方法でいけたのですがそのご判断次第で、使用素材、製作方法、施工方法を変えなければならない事になるわけです。
お話が変わりますが
本件のアッセンブリーを含めた製作期間はとしましては10数アイテムの製作で
約1か月半で完成させました。製作図(素材ごとにデータ作成)、面材加工や
ミラー加工、コーリアン加工・塗装等それぞれの段階で納期を要するスペックで
はあるので正直もう少しリードタイムが欲しいと感じるスピード感でございます。
現場での施工日数は夜間工事で4日
壁組みからのクロス施工があったので、クロスだけで下パテと本パテの各放置時間
込みで1日半かかる事を考慮しますとこちらもまあまあタイトな日数ではありました。

施工完了後のお写真


1ブランドさん当たりの区画は決して広いスペースではないのですがそのスペースの割には什器の数が多いので坪単価としてみるとそれなりですよね。
淡くソフトマットな色調と華奢見えするけど繊細で手の込んでいる什器たち☆まさにお姫様のお部屋的なイメージなのでしょうか(←勝手な憶測です)
上記にも述べましたL型の壁造作ですが、現場施工でスムーズに組めるように事前に作業場で仮組みもしております。L型壁面の什器は入隅に配置する場合がほとんどなのですが本件、壁の出隅に沿って什器を配置するという珍しい区画でございました。
業場での仮組みのお写真
パイプで壁の骨組み、壁面什器を配置、ボード仮付け、ボーダーの組付け、そして壁面へ取り付ける照明やミラーも仮固定、等々・・・。




そして最終日には島什器たちを搬入・設置。配線の繋ぎや回し、各什器の最終調整をして完了です。

什器って形になるとなんて事なくみえる物が多いのですが本件は曲線や異形での取り合いが多いのにはなかなか痺れました。
きっと分かる人にしか伝わらない気苦労でございます。。。
例えばこの什器(アッセンブリー途中経過写真)出来上がると小さくて一番地味な什器に見えますが個人的にはこの什器が図面を拝見した段階でも、実際でも難易度は一番高いように思います。
異形の枠の中に異形のガラスを嵌めて背中のミラーを下から貼りつつ、下の段から棚板を固定。
ミラーと棚板を下から交互に順を追って固めます。サンメントで組んだ木枠と側面ガラスの異形同士の取り合いは、どちらかにデータミスや逃げ寸法の見立てを間違うと納まりませんし、クリアランスがほぼナシの背面ミラーと棚板は固定の順番を間違うと納まりがおかしくなります。ちなみに棚板はスチール(上面・下面発光)です。
木工・スチール・ミラー・ガラス・照明・アクリル。。。。
小さい什器の中に素材が盛りだくさんです。
什器は絡む素材が多ければ多いほど、そして形が異形であればあるほどそれをうまく勘合して違和感なく作り上げる難易度は高くなると思います。
出来上がった物をみるとなんて事なく見えるものでもそれをゼロから形にする事のマニアックな苦労がそこにはございました(笑)
使用素材が多いという事は、什器が完成するまでの各工程でそれぞれの人の手が
かけられてリレーのようにバトンタッチされて造り上げられているのです。
木工・塗装・金物・ミラー・ガラス・人工大理石・アクリル・照明・ボード・
クロス例え小さな什器でもそこにたくさんの人の手がかけられているのだなと、
改めて思うのです。

今回は無事に納まった充実感というよりも安堵の方が強かった、そんなご案件でございました。
ご依頼下さった元請けさんへの感謝はもちろんですが一緒に造り上げていただいた協力業者の
皆様へも、本当にお疲れさまでしたという気持ちでございます☆

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